※この記事は、2021年2月に公開したものを、2023年8月に一部書き直して更新しています。
この記事は、
「独立して、最初の月はどのくらい稼げるんだろう?」
「独学スキルでも独立できるのかな?」
「独立の具体的な事例が知りたい」
このような人に向けて書いています。
私は2020年の12月に会社員を辞め、2021年1月に独立しました。
初めて「個人」で仕事をすることになったわけです。
初月の受注は37万円でした。
(ざっくりです。大げさに言いたくないので気持ち少なめにしてあります。)
この金額を見て「大したことないじゃん」と思う方も居るでしょうし、
「初月で37万円なら上出来じゃない?」と思う方も居るかもしれません。
私の事例が役に立てば幸いです。
オリト
週7時間労働のフリーランスWebクリエイター。
子供2人と妻と暮らしています。
元・月収100万円の営業マン。
2021年から動画編集を仕事として始め、フリーランスとして独立。
独学で動画編集・デザイン・Webサイト制作を学び、1年後には月収100万円を達成。
「動画編集」「フリーランス」について情報発信をしています。
noteでも発信しています。
→noteはこちら
独立前の状況
退職前の状況としては
- 動画編集はテロップ入れくらいしか出来ない
- HP制作も動画編集も完全に独学
- 妻と1歳の娘がいる
- 貯金ほぼ無し
という状況でした。
この状態で独立するなんて、結構リスキーですね…。
貯金くらいしておけって感じですが😅
退職したきっかけは詳しく話せませんが、
「このタイミングで辞めなければ」と感じたので、勢いで辞めました。
もともと「いつかは独立して自分の仕事がしたい」と考えていたので、思い切れた形です。
妻には事前に相談していて、納得してもらってから決めました。
独立前のレベル
副業の経験はありませんでした。
「何かやろうかな」と思いながらも、結局手についていませんでした。
ただし、これから独立を考えている人には副業でお金を稼ぐことを強くお勧めします。
動画編集
動画編集用のソフトPremiere Pro自体は、1年くらい使用はしていたものの、ほとんど使っていませんでした。
たまに趣味の動画を編集するくらいで、BGMを入れたり、テロップを少し入れたり…
無料アプリでもできるくらいの編集でした。
素人が見ても「ショボいな」と思うレベルだったでしょう。笑
動画編集を本格的に取り組み始めたのは、独立の1~2ヶ月前くらいからです。
After effectsに関しては、独立してから練習し始めました。
独学の方法については、別の記事で書こうと思います。
ホームページ制作
ホームページ制作も独学ですが、WordPressを1年くらい使用しています。
WordPressも毎日使っていたわけではありません。
HTMLは使えますが、CSSは少ししか使えません。
ただ、今の時代はノーコードでのホームページ制作が簡単になってきているので、ホームページ制作のハードルは下がっていくと思います。
さすがに大企業のレベルのホームページは専門的な勉強をしていかないと難しいですが、
個人経営のお店や、中小企業のホームページであれば、ノーコードでも問題ないのではないかと思います。
(何のために使うホームページか、にもよります)
独立(フリーランス)を選んだ理由
なぜ、リスクのある独立(フリーランス)を選んだのか、説明します。
自分の幸せは何か?を考え続けた
これは話が長くなりそうなので、簡単にまとめます。
僕は前々職の時、ブラックな環境で働いていました。
給料は良かったのですが、心が壊れそうで、逃げるように退職しました。
(仕事の引継ぎはちゃんとやりました)
それから、自分の幸せについて真剣に考えるようになり、次のような基準が出来上がりました。
- 家族との時間が欲しい
- 会社の都合で理不尽なクレームに付き合いたくない
- お客様を大切にする仕事がしたい
- 働く時間と場所を自由にしたい
- 趣味の時間が欲しい
- 自分の力で稼ぎたい
- お客様を選びたい
- とりあえずは月40~50万稼げたら、それで充分
これらを考え、「独立した方が実現できそうだ」と思うようになりました。
「自分にもできそうだ」と思った
この1~2年で色々な方と知り合い、個人事業主や経営者の方を数人見てきました。
その中で、
「あれ、このくらいのレベルで仕事している人が多いなら、自分でも出来るんじゃないか?」
と思えました。
決して見下しているわけではありません。
ただ、
・結構ひどいミスを繰り返す
・コミュニケーションが困難
という人が普通にフリーランスとして働いていて、奥さんと子供もいて、一軒家を構えていました。
良い意味で、ハードルが下がったんです。
とはいえ、その人は、人付き合いをとても大切にしている人でした。
「なるほど、仕事のクオリティも必要だけど、それよりも人との繋がりが大切なんだな。」
ということがわかりました。
それがきっかけで、
「スキルをめちゃくちゃ高くしないと独立できないわけではない」
「自分でもできそうだ!」
と感じたわけです。
受注するまでにやったこと
とにかく色んな手段を試しました。
特別なことはしていないと思います。ネットで調べれば出てくるレベルのことです。
- クラウドソーシングサイトに登録
- Twitter(X)で「動画編集 募集」で検索
- 知り合いに声をかけておく
- 独立している知り合いに営業をかける
こんな感じです。普通ですよね。笑
具体的な仕事の取り方については、別の記事で紹介していきますので、ここでは簡単にまとめておきます。
クラウドソーシングサイトに登録
「クラウドソーシングサイト」は、発注者と受注者をつなぐオンラインのサービスです。
仕事がたくさん掲載されていて、それに応募していくイメージです。
クラウドワークス・ランサーズ・ココナラ あたりが有名です。
最初の1ヵ月で実際にお仕事に繋がったのは、クラウドワークスとランサーズでした。
ココナラは単価が安く感じたので、登録しただけで使いませんでしたが、ココナラをお勧めしている動画編集者の方も居たので、とりあえず全部やってみるのが良いかと思います。
Twitter(X)で「動画編集 募集」で検索
これもベタな方法ですが、効果的でした。
Twitter(X)で動画編集者を募集しているツイートを検索して、DMを送る方法です。
これで4件くらい仕事に繋がったと思います。
(その後Twitter(X)は発信用に切り替えたので、Twitter(X)での営業はしていません。)
知り合いに声をかけておく
「独立する」ということが決まってから、すぐ知り合いに声をかけ始めました。
その際に私が気を付けたのは、
- 人を選ぶ
- 押し売りしない
- 媚びを売らない
ということです。
①人を選ぶ
普段連絡を取っている人に「今度独立してこういう仕事をするので、何かあったら声かけてください😄」と伝えるということです。
知り合い全員に声をかけるのもいいかもしれませんが、「普段連絡取る仲じゃないのに、営業だけされた」と思われたら関係が悪くなりますよね。
また、SNSに投稿もしました。実際にそこからお仕事に繋がったものもあります。
②押し売りしない
「仕事取らないと生活できない!」という状況だと、ついつい焦って押し売りをしてしまう人も居るかと思います。
「なんか仕事ない?」としつこく聞いたり、「どんな小さなことでもいいので仕事ください!」と言ったり。
そもそも仕事というのは、相手に需要があるから頼んでいただけるものだと思います。
相手に需要が無いのに「仕事ください!」と言っても呆れられるだけです。
かえって評判が下がって「あいつにしつこい営業された」と噂されたら挽回するのも大変です。
「需要が無さそうだ」と感じたらすぐ次の営業先を考えるようにしました。
③媚びを売らない
これも当たり前のことですが、下手に媚びを売るようなことはしませんでした。
「あなたのお店の商品を買ったから、お仕事ください」
「いつもSNSに”いいね”しているから、親切にしてください」
みたいな雰囲気で営業するのは、関係が壊れるのでやめた方がいいです。
独立している知り合いに営業をかける
これは効果的です。おすすめします。
なぜかというと、「独立している人は、独立している人に協力的だから」です。
僕の知り合いには、
- 自転車屋を個人経営でやっている人
- アパレルショップを始めた友達
- 美容室を始めた人
- 動画編集を3年やっている2人組
- 建築関係の職人さん(親方)
という人たちが居ました。
「独立している人が知り合いにいるなんて、珍しい」と言われたことがありますが、それは違うと思います。
自分から交流を深めたり、アンテナを張ったりしていないと情報をキャッチできません。
僕は、普段Facebookはほとんど投稿しないのですが、知り合いの近状を流し読みしています。
そうすると、独立した人の情報がたまーに出てきたりするので、そういう情報を覚えていただけです。
Facebookじゃなくても、「あの人自転車屋始めたんだってさ」とか噂で耳にすることはあるので、そういう過去の記憶を辿って、会いに行ったり連絡を取って営業しました。
今(2021年2月)現在、実際に仕事に繋がったのは建築関係の職人さんだけなのですが、他の方からも
「近々ホームページを作りたいから連絡するね。」
「動画編集手伝ってもらいたいとき、声掛けるわ。」
と言ってもらえているので、種まきだと思って続けています。
すぐに結果は出ないかもしれませんが、焦らずコツコツ続けるのがいいでしょう。
※2023年8月 追記
その後、声をかけていた人たちから数件お仕事をいただけたので、すでに独立している人たちに声をかけておくのは大切だと感じました。
営業リストを作る
ちなみに、私は営業先リストを自分なりに作っています。
- これから営業する人
- 営業をかけて、提案中の人
- 営業をかけ終わって、返事待ちの人
- 営業をかけ終わって、しばらく様子見の人
という感じです。
これは営業マンの時の経験を活かしています。
あとは提案した内容や金額をまとめたり、という感じです。
営業先リストは作っておくと管理しやすいでしょう。
動画サンプルを作っておく
これは営業を進めながら、同時にやっていました。
「実績ゼロの状態で営業するにはどうしたらいいだろう?」
と考えていたのですが、Twitter(X)の動画編集者の方々を見ていたら、みんな自分の自己紹介動画を固定ツイートに貼っていたんです。
「なるほど、確かに最低限こういうものが無いと、営業するのは厳しそうだ。」
そう感じたので、スマホで自撮りして、Premiere proで編集してサンプル動画を作りました。
※Twitterに貼る場合、2:20以内の動画しか貼れません。(2021年1月時点)
しかし、「実際に仕事として作った実績動画が見たい」というクライアントも多かったです。当然ですね。
実績を偽るわけにはいかないので、聞かれた時は「申し訳ありませんが、公開できる実績が無い状態です」と素直にお伝えしました。
間違っても、自分が作っていない動画を「自分の実績」として偽るのはやめましょう。
営業で気を付けたこと
サンプルを作って、営業をかけて…とやっていきましたが、その中で気を付けたのは以下の点です。
- 安売りしない
- 「初心者」とは言わない
- チャンスには飛びつく
- 参考になりそうな動画やデザインは保存しまくる
①安売りしない
できるだけ、「無料でやります!」「安くします!」とは言いませんでした。
昔からお世話になっていた知り合いに仕事を依頼された時は、
「通常料金は●●円ですけど、お世話になっているので安くしますよ。」
と伝えましたが、それ以外は「安くする」とは言いませんでした。
「安くする」「無料でやる」というのは、「プロとしては仕事できませんよ」と言っているのと同じです。
相手の立場になれば、「安いのもいいけど、それ以前にちゃんとやってくれる人じゃないと嫌だな…。」と思いますよね。
ただし、例えば仲の良い友達に
「練習もかねて動画を作りたいから、無料で動画を作らせてくれないかな?」
というのはありだと思っています。
②初心者とは言わない
安売りと同じ理由ですが、「初心者なので」という言葉は一度も使いませんでした。
「初心者」という肩書のある人に、仕事を頼みたい人なんて居るはずがないので。
「仕事ではなく趣味で動画編集を楽しんでいる」ということなら全然いいと思います。
また「初心者」を名乗っていると、悪い人たちのカモにされやすいです。
③チャンスには飛びつく
私には、動画撮影・編集の仕事をしている知り合いの方が居るのですが、企業のCMなどをメインに作っているような人で、かなりレベルが高いです。
普段はほとんど会っていません。
「レベルが高すぎて手伝えるものではない」と最初は考えていたので、積極的に声をかけていませんでした。
ある日、その人から声をかけていただき、
「こんな感じの編集出来たら助かるんだけど」と一本のサンプル動画が送られてきました。
After Effectsを使った、企業のサービス紹介動画のサンプルです。
正直、
「できるかどうか微妙だな…今からAfter Effects覚えればなんとかなるか…?」
という状況だったのですが、
「できます!」
とすぐに答えました。
そして、すぐにAfter Effectsを独学で学び始めました。笑
ある程度基礎を学んだ後、サンプル動画を真似して作ってみました。
10秒くらいの尺で、3~4時間かかりました。
その人に「真似して作ってみました。3~4時間かかりましたが…。」と言って動画を送ってみたところ、
「3~4時間でこれなら上出来じゃん!まぁ95点くらいだけどな。笑」
と言ってもらえました。
「今度こういう仕事来たら頼むわ」
と言ってもらえたので、チャンスに飛びついて良かったなと感じました。
※2023年8月 追記
その後、その人から何度かお仕事をいただけました。
1件20万円くらいのお仕事を任せていただけたときもありました。
「こういうのできる?」と聞かれたときに、「いやぁ…すみません、できません。」と答えるのも正直だとは思いますが、
これから学んでギリギリなんとか間に合わせられるレベルなら、「できます」と言ってしまった方がいいです。
チャンスを掴めるし、自分のスキルも上げられると思います。
④参考になりそうな動画やデザインは保存しまくる
僕は基本的に、「真似る」ことで独学で学んできたので、YouTuberの動画やWeb広告などで「これいいな!」と思ったものは全て保存しています。
PCでもiPhoneでも画面収録はできるので、それで録画して、見ながら真似して作ったりしています。
(もちろん個人利用の範囲にとどめています)
目標があった方が、「このスキルが必要だ」というのが明確になるので、参考動画を保存するのは役に立ちました。
実際に受注できた経路
まとめますが、2021年1月に受注できたのは以下の通りです。
- クラウドワークス 2件
- 紹介(HP制作) 1件
- 知り合い(HP制作・動画編集) 1件
- 知り合い(LINEスタンプ制作) 1件
- Twitter 4件
ちょっと漏れがあるかもしれません。
少なめに見積もって37万円の受注でした。
(継続案件は、「1本単価×1か月分の本数」で計算しています。)
スキルと受注金額の関係
おそらく、これらを受注した時の私の動画編集スキルは高くありませんでした。
自分よりスキルの高い人は、いくらでもいます。
ただ、「スキルは必要だし伸ばし続ける必要はあるけど、スキルが上がればお金になるというわけではない」と考えています。
いくらかっこいいエフェクトが作れるようになっても、モーショングラフィックスが上手くても、それを欲しいと思う発注者が居なければお金にはならないですよね。
逆に、シンプルな編集しかできなくても、構成が上手かったり、視聴維持率を上げることが得意な編集者が居たとすれば、その人の方が仕事がもらえるはずです。
あなたの目的が「高度なモーショングラフィックスを作って楽しんで、ついでにお金ももらえたらいいな」ということであれば、After Effectsなどのスキルをどんどん上げるのがいいでしょう。
私は「動画編集でお金を稼いで、その他のビジネスにも応用できる、顧客の心理や行動経済学、マーケティングなどを学びたい」という目的があったので、技術を極めることには興味がありませんでした。
今後はスキルも上げつつ、発注者の目的と視聴者の行動を常に考えていきたいと思っています。
仕事の幅を広げるのもあり。
私が初月で37万円受注できたのは、ホームページ制作を1件20万円で受けられたのが大きかったです。
動画編集だけでは、もっと低い金額だったかもしれません。
(動画編集での副業経験があったほうがいいですね。)
私の感覚だと、WordPressでのホームページ制作は、動画編集よりも独学で学びやすいです。
難しいプログラミングも必要ありません。
(プログラミングも出来ないよりは出来た方がいいのですが。)
もし興味があれば、ホームページ制作やその他デザインもやってみるといいと思います。
「ホームページも作れるし、DTPデザインもできるし、動画も編集できます」
という営業ができると、
「まとめてお願いできるから助かるなぁ」
と思ってもらえる場合があり、有利です。
実際に私がそのパターンで、色々まとめて仕事を頼んでもらえることがあります。
まとめ
以上、私の独立の経験を正直に書いてみました。
少しでも参考になれば嬉しいです。
私の反省点は、次の通りです。
- 会社員のうちに、副業経験を積んでおくべきだった。
- 同じ業種の知り合いがいるなら、早く教えを乞うべきだった。
逆に、やってよかったのは以下の通り。
- たくさん営業した。
- 「仕事ができるレベルになってから」ではなく、すぐに営業を始めた。
- 難しそうな仕事にもチャレンジした。
- とにかく毎日勉強した。(動画編集など)
ぜひ私の失敗も活かしていただければと思います!
それでは。
このブログでは、
- 動画編集を仕事にする方法
- 動画編集でちゃんと生活費を稼ぐ方法
- 動画編集でフリーランスとして独立する方法
- フリーランスとして自由に働く方法
などを紹介しています!
オリト
週7時間労働のフリーランスWebクリエイター。
子供2人と妻と暮らしています。
元・月収100万円の営業マン。
2021年から動画編集を仕事として始め、フリーランスとして独立。
独学で動画編集・デザイン・Webサイト制作を学び、1年後には月収100万円を達成。
「動画編集」「フリーランス」について情報発信をしています。
noteでも発信しています。
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